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元外為ブローカーの税理士への道のり
ロックバンド、外為、FP、そして税理士へ・・・そんなオヤジのあれこれです。
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ふるさと納税の現状 ~佐賀県の場合~
 かねてより懸念を申し述べている「ふるさと納税」について、佐賀新聞が地元佐賀県のふるさと納税について掲載した記事が興味深いです。佐賀県と県内の20町村への寄付金は、件数で前年度の約5.6倍(76,289件⇒426,805件)、金額では、5.33倍(18億1206万円⇒96億6238万円)です。

 中でも上峰町への寄付は2013年度の2件、20万5千円から2015年度は95,763件、21億2996万円へとものすごい勢いで増えています。何があったのかなと思い、先ず、ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を覗いてみました。いやぁ~、お歳暮のカタログかと思えるほど種類も金額も充実しています。激増の理由の1つま間違いなく「これ」でしょう。

 上峰町の人口は9,539人ですので(平成28年7月時点:同町のHPより)、単純計算で1人当たり22万以上の寄附があったことになります。平成28年度の予算規模も大幅アップ(一般会計:平成27年の37億1663万円⇒85億807万円)です。ちなみに、85億円のうち町税は13億5311万円で、歳入全体(85億807万円)の15.9%しかありません。その他の収入(2億4344万円)を加えても16億円程度。

 つまり、自前で調達できる収入の5倍以上の予算を組んでいるということです。同町のサイトでは、寄付金などを自主財源として扱っていますので、自主財源の歳入に占める割合を73.4%としています。町税収入の1.5倍以上の寄付を得て予算を組んでいるのはどう見ても健全ではないでしょう。もしこれが、充実した「返礼品」のおかげだとしたら、本末転倒でしょう。同町のサイトによると、歳出の中に、「物件費」、「補助費等」としてふるさと納税のサイト運営、返礼品のために多額の予算が組まれています。

 ご興味のある方はこちらをご覧下さい。上峰町の財政事情

 この佐賀新聞の記事のもう1つのポイントは、佐賀市と鳥栖市がふるさと納税ベースで赤字になったことです。
 「受け取った寄付額-寄付した住民の控除(減税)額」がマイナスということです。要するに、この2つの市では市として外部から受け取った寄附金の額よりも、市民が行った他の自治体への寄附によって減額された住民税の方が大きかった、つまり、ふるさと納税によって減収になってしまった、ということです。

 これは、納税者による納税地の自由選択となってしまい、税制度の根幹を揺るがしかねないことなのです(弊ブログ、2016年8月4日版も参照下さい)。

 制度の趣旨には、財政の厳しい自治体を助けようということもあるでしょう。しかし、返礼品の競争激化、税の流出など問題があるこの制度の早急な見直しを期待します。
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ロックンロールFP&税理士  本間慶喜

Author:ロックンロールFP&税理士  本間慶喜
大学卒業後、バンド活動をしつつ印刷会社勤務。イギリス留学を経て、外為の世界へ。
東京~ロンドン~シンガポールの外国為替市場で通貨オプションの取引に従事。
CFP・宅建取得,そして税理士へ。
住宅ローンアドバイザー。

趣味:ドラム、落語、刺繍、ウォーキング、読書、最近囲碁も始めました。

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