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元外為ブローカーの税理士への道のり
ロックバンド、外為、FP、そして税理士へ・・・そんなオヤジのあれこれです。
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家売るオンナ~第4話~
 「家売るオンナ」、個人的にはなかなか面白いドラマだと思いますが、全てがハッピーエンドといかないところが専門家のツライところ。第4話も少々税務的な視点から突っ込まして頂きたいと思います。

 ストーリーの詳細は割愛するとして、クッキングスクールを経営するAさんは経営に困窮していて、自宅を売却したいとドラマの中心である不動産会社に相談をします。当不動産会社の課長は売却価格を1億5000万円と見積もります。一方、同不動産会社の別トップ営業マンは某電機メーカーのオーナー会長と同物件の売買契約を締結します。同オーナーは言値で買うと言ったので、3億円を提示し同「オーナー会長はその言値を受け入れました。
 不動産の売買は相対ですので、「いくらで売ります」、「いくらで買います」、これで売買が成立すればそれが市場価格となります。といいますか、それが売買価格なのです。

 ですので、評価とか、近隣の価格動向とかは関係なく、当事者同士で「これで売ります」、「OKです。それで買いましょう」となれば、それば売買成立です。

 ですので、今回のドラマでの3億円という売買価格はこれはこれでOKなのです。売り主は3億円の負債を負っていて、それが一気に解消できるのですから、ドラマの設定上、ハッピーエンドと言うことになります。これは、あくまでもドラマ上です。税務の視点からするとこのドラマの終わり方のようにハッピーとはいかないのかもしれません。

 ポイントは、1億5千万円と評価された当該物件が3億円で売却されたことです。税務的に整理してみましょう。売り主は個人ですが、買主が個人(このオーナーさん個人か)、このオーナーさんの会社(ドラマでは「金太郎電気」となっていました。)によって課税関係が変わってきます(この点がドラマのようにハッピーエンドにならない点です)。

 まず、買主が法人だった場合(ドラマ上は「金太郎電気」となるかと思います。現実的に、3億円という物件を個人で購入することはまれかもしれませんので、購入者は「法人」である可能性が高いと思います。)ですが、法人税法上、固定資産の購入は時価によるのが原則となります。
 すなわち、市場価格1億5千万円の物件を敢えて3億円で買ったとすると、その差額1億5千万円となり、その差額部分については寄附金として損金不算入となり課税されることとなります。仮に地方税を含めたトータルの税率が35%とすると、その課税額は5250万円となります。必要以上に高く買ったことにより、売り主に対してメリットを与えたということで、そのメリットに対して課税されるのが5250万円と言うことです。3億円の負債を背負って困っているクッキングスクールオーナーの為を思って、1億5万円の物件を敢えて3億円で買ってあげたとしても、その有難い行為は税務的には「課税」されてしまうかもしれないのです。

 次に、購入するのがこのオーナー個人だった場合ですが、時価(1億5千万円)に比して必要以上に高い価格(3億円)で売買が成立したとすると、時価と売買価格との差額1億5千万円に対して贈与税が課される可能性があるかと思います。要するに、本来の売買価格(市場価格1億5千万円)以外の部分は買主から売り主への贈与とことになるかもしれないのです。仮にこの部分の金額が贈与と認定された場合の贈与税の額は、最高税率55%が適用され、7850万円(15000万円×55%-400万円)となります。要するに、市場価格で(1億5千万円)で当該不動産を買って、1億5千万円については「贈与(あげた)」という解釈になるのです。評価額の1億5千万円よりず~っと高く買って貰ってにもかかわらず、売り主は、7850万円の税金を納めることになるかもしれないと言うことです。

 あくまでも、ドラマはドラマ。もちろん、こんな税務上の検討は行っていないかと思います。単なる夜のドラマですから、面白おかしく出来上がればそれで十分だと思います。が、現実はドラマ通りには行かないということも「頭の隅」に入れておいても良いかもしれませんね。

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プロフィール

ロックンロールFP&税理士  本間慶喜

Author:ロックンロールFP&税理士  本間慶喜
大学卒業後、バンド活動をしつつ印刷会社勤務。イギリス留学を経て、外為の世界へ。
東京~ロンドン~シンガポールの外国為替市場で通貨オプションの取引に従事。
CFP・宅建取得,そして税理士へ。
住宅ローンアドバイザー。

趣味:ドラム、落語、刺繍、ウォーキング、読書、最近囲碁も始めました。

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