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元外為ブローカーの税理士への道のり
ロックバンド、外為、FP、そして税理士へ・・・そんなオヤジのあれこれです。
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2017年 税制改正(2)
 最低賃金の引上げが決まりましたが、その実態はそれほど効果のあるものではないのではないかという感想を数日前に述べました。理由の1つは「103万円の壁」です。そんなタイミングで自民党税制調査会長である宮沢氏が配偶者控除の見直しを検討すると表明しました。

 配偶者控除を得るために、配偶者の収入(多くの場合はパート収入)を103万円以下に抑えようとしています。このことが女性の社会進出を妨げていると見られています。それを防ぐために配偶者控除を見直そうということです。
 浮上している改正案は「夫婦控除」。働いている、いないに関わらず控除額を加算しようというものです。

 また、伝統的に「所得控除」は高所得者に有利な制度であるという批判があります。所得税は簡単にしますと、

 (所得の合計額-所得控除の合計額)×税率-税額控除 こんな算式であらわすことができます。

 税率は課税所得が多くなればなるほど高い税率が適応される累進税率ですので、つまり、課税所得の高い人は所得控除の効果が高いということになり、この部分が高所得者に有利だとされているのです。
 配偶者控除38万円の税額への効果を比較すると、税率が5%の方は19,000円(38万円×5%)
                                 税率が30%の方は114,000円(38万円×30%)
というように、同じ所得控除額でも税額への効果は異なってきます。適用される税率が高ければ、その効果が高いのは当然です。そして、同時に課税所得に課せられる税率も高いわけです。

 先ほどの「高所得者に有利である」という批判は、「所得控除×高い税率」という部分だけに注目して不公平だ、みたいな論理にしています。当たり前のことですが、課税所得にも高い税率が課せられていることも同時に議論しなければそれこそ公平な議論にはならないのではないでしょうか。

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最低賃金の引上げ(3)
 先日、最低賃金引上げのニュースが出ました。その後、小生が月次巡回で顧問先の社長様にお話を伺って、この件についてお話をしていますが、一様に社長様の評価はよろしくないです。

 賃金の引き上げが単に企業にとってコスト増になるという理由だけではありません。先日のコメントでも触れましたが、最低賃金のところで働いているのは時間給のアルバイトやパートです。これらの方々は多くが扶養又は配偶者という立場で、いわゆる「103万円壁」を意識して働いています。要はこれ以上年収を増やそうとは思っていないのです。

 つまり、時給が上がって、この103万円を超えないようにすると、結果的に年後半の労働時間調整につながってしまい、労働時間の短縮になってしまうのではないかということを多くの社長様が懸念しています。年末の繁忙期に「私、103万円を超えそうなのでもう働きません」なんてことになってしまいかねないのです。

 また、この最低賃金の引上げは10月1日からとなっており、会社にとっては会計年度の途中での賃金の変更であり、年間計画にも影響を与えることになります。

 これが現場の声であり、本来ならば、このような声を政策に反省すべきではないでしょうか。

安倍内閣の支持率
 日経新聞とテレビ東京による世論調査で安倍内閣の支持率は62%に上昇したとのことです。前回(8月9~11日)の調査から4ポイント上昇して約2年ぶりの60%台。

 支持率が上昇するのは政権が安定するであろうことを意味していますから良いことなのですが、何故上昇したのかが今一つピンときません。前回調査からのイベントといえばリオオリンピックくらいでしょうか。あの安倍MARIOで支持率が上昇したのでしょうか。いやいやそんな単純なことではないでしょう。といって、小生には思い当たることがありません。

 支持率とは所詮こんなものなのかもしれません。何となく、雰囲気、でしょうか。

 別の質問に「マイナス金利を評価するか」というのがありました。評価するが33%、評価しない47%。
 これから物価が上がると思うか、の問いに、上がると思うは60%、上がると思わないが33%。
 これも面白い結果だと思います。日銀黒田総裁は物価を上げるためには手段を択ばないという行動に出ています。その1つが「マイナス金利」政策。ですから、この政策を評価しないのに物価が上がると思っているというのは矛盾するのではないでしょうか。

 世論調査はこのくらいあてにならないものなのかもしれません。

アメリカの利上げ
 26日、FRBのイエレン議長の講演がありました。イエレン氏がどんな発言をするのか、利上げに関するメッセージが込められるのか見極めるため、マーケットがここ数日は静かになっていました。

 イエレン氏は「アメリカの経済は緩やかな拡大が続き、追加利上げの条件が整ってきた」と述べたに留まったのですが、直後のフィッシャー副議長の「9月の利上げの可能性」を認めたテレビインタビューにマーケットは反応したようです。

 ここ数か月の経済指標は利上げをするには、まして大統領選最終局面、この段階での利上げはないだろう、というのが大方の予想でした。しかし、今回の両者の発言で、9月の利上げの可能性が高まってきたようです。

 利上げの議論をするFOMCは年内に9月21~22日、11月1~2日、12月13~14日の3回予定されています。大統領選の投票は11月8日ですから、投票日前にFOMCは2回開催されるわけです。11月となるとまさに投票の直前、さすがにここは厳しいかもしれません。また、FRB議長は大統領の指名となりますので、イエレン氏の任期中とはいえ新しい大統領が決まった直後の利上げもしにくいのではと思います。

 となると、年内利上げを目指すのであれば、消去法で9月のFOMCでということになるのでしょうか。そのためには、その裏付けとなる指標が必要となりますので、注目される経済指標として、先ずは9月2日の雇用統計でしょう。

ソフトバンクの社債
 D証券の営業マンから社債セールスの電話がありました。ソフトバンクの社債とのこと。せっかく電話をかけて頂いたので、詳細を聞いてみました・・・といってもこちらからいろいろ質問させてもらった内容について答えが曖昧なところもあったので(営業の電話ですからそれなりの対処をしたうえで電話をして欲しかったです)、念のため、電話の後、ソフトバンクのHPで内容は確認しました。

 先ず気になるのが、社債発行の目的です。要するに、「お金を集めて何に使うか」です。同HPには、「~英国のARM Holdings plc買収後の財務基盤を強化するため、~」とあります。ARM Holdings plc買収額は3.3兆円です。6月にアリババ株を、7月にはガンホー株も売却していました。

 この2つの株式の売却だけでは3.3兆円には到底足りません。営業電話をもらった時には直感的に、「買収のお金が足らなくなっちゃったのかな」と思いました。目的は買収後の財務基盤を強化するためとありますので、これは小生の勝手な推測です。

 話を社債の内容に戻しましょう。第3回が個人投資家向けです。発行金額3,500億円、年限は25年(5年経過後、期限前償還可)、利率は未定ですが仮条件で年2.9~3.1%となっています。25年という長期ですが、この営業マンは3%前後という利回りを強調し、お得感を伝えたかったのでしょう。ちなみに、格付はBBB(日本格付研究所)、上から9番目。

 俗称は「公募ハイブリッド社債」、名前はカッコイイですが、正式に言いますと「利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債(劣後特約付)」です。要は、利払いが任意に繰り延べることができ、返済期限が25年という超長期であり、一般の債務に対して劣後する(返済順位が低いということ)と言うことです。

 別にソフトバンクの足を引っ張るわけではありませんが(小生が足を引っ張れるような力は全くありません)、有利子負債が11兆円もある会社の劣後債、3%程度の金利では魅力を感じませんでした。

 こんなふうに小生の感想を説明したら、特に反論も無く、その営業マンはあっさり電話を切ってしまいました。

2017年 税制改正
 8月も下旬になり、各省庁での2017年に向けた税制改正の議論が新聞紙上などに載るようになってきました。本日の日経新聞に掲載されていたのは、先ず「ビール系の税額統一」の話題です。

 現在、ビール系と呼ばれている飲料は、ビール、発泡酒、第3ビールがあります。ビールはその税額の影響もあり価格が高くなっており、その対抗策として各メーカーは発泡酒、第3のビールを開発してきたのです。発泡酒、第3のビールに課せられる酒税がビールに比べて低いというのが「ミソ」です。その低い酒税により価格を低く押さえることができ、市場を拡大してきたわけです。

 この3種類あるビール系の税額を統一(55円)しようというのが今回財務省が検討している案です。この案の通りに小売価格を修正すると、
  ビール      小売価格 223円(うち税額は77円) ゆえに修正後の小売価格は201円(223-77+55)
  発泡酒      小売価格 165円(うち税額は47円) ゆえに修正後の小売価格は173円(165-47+55)
  第3のビール  小売価格 144円(うち税額は28円) ゆえに修正後の小売価格は171円(144-28+55)
となります。
 発泡酒と第3のビールはほとんど同じ値段になってしまいます。

 似たような飲料であるのに税額が異なることが税負担の不公平さは市場のひずみとなっているので、それを見直そうというのが目的のようですが、発泡酒や第3のビールを嗜好している消費者のささやかな抵抗は吹っ飛んでしまいそうです。

 ビールメーカーと財務省の間では税制改正の度に「熱いバトル」が繰り広げられてきています。直近のビール系の戦いでは財務省が破れていますので、今回はリベンジ。手ごわいかもしれませんね。


最低賃金の引上げ(2)
 昨日最低賃金の引き上げについて、労働者側からのコメントを述べました。本日は会社側、経営者側からのお話を少々。

 最低賃金法という法律では、「使用者は、最低賃金の適用を受ける労働者に対し、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならない。」と規定されているため、最低賃金が引き上げられればそれに合わせて時給・給与を引き上げなければなりません。しかし、最低賃金が上がったからといって、簡単には物品・サービス価格への転嫁をすることはできません。よって、時給・給与を引き上げるということはそれだけ経費が増えるというこになり、経営者からすると利益のマイナス要因となります。

 この賃金引上げを吸収することができる会社は良いかもしれませんが、労働集約型の企業ではその労働力の多くをパート、アルバイトに頼っています。全国平均で25円、率にして3%の上昇は少なからず影響を与えることになります。
 人件費の上昇分を吸収できない場合には、人数を減らすなどという措置を取らざるを得ないかもしれません。

 「~労働者の生活の安定、労働力の質的向上及び事業の公正な競争の確保に資するとともに、国民経済の健全な発展に寄与すること」(1条)がこの法律の目的ですが、その目的達成のためには、労働者側だけでなく使用者側の立場も考慮する必要があるでしょう。

 
最低賃金
 厚生労働省が昨日(23日)、全国各都道府県の今年度の最低賃金改定についての答申を公表しました。この公表によりますと、平均引上げ額は25円で全国平均で時給823円となり、800円台に乗りました。

 7月28日に公表された中央最低賃金審議会の「平成28年度地域別最低賃金額改定の目安について」では、引上げ額の目安を全国加重平均で24円としていましたので、それを1円上回ったことになります。

 最低賃金を引き上げは、低所得者の底上げ、消費の拡大などを目的としており、安倍政権の強い意向を受けています。確かに最低賃金を引き上げれば、低所得者の底上げができるのでしょうが、現実はそう簡単は話ではないかもしれません。

 最低賃金で働いている方(つまり、最低賃金をベースに給与が決められている方)は、いわゆるアルバイトやパートといった時間給で働いている方が多いのではないでしょうか。家計的に見ると、アルバイトやパートで働いている方々の収入が一家の主な収入になっている世帯はそれほど多くはないようです。
 内閣府によりますと、最低賃金からプラス40円の範囲の賃金で働いている労働者は全国で500万人とのこと、全労働者の10%程度です。また、経済産業研究所の研究員らによる調査では、最低賃金で働く労働者の半数以上が世帯年収500万円以上となっています。
 ということは、最低賃金で働いている方の多くは主婦のパートなのではないでしょうか。だとすると、最低賃金の引上げが低所得者層の改善という目的とは少々趣が異なってきます。主婦のパートは夫の収入という柱がある上での収入です。つまり、低所得者の底上げというよりは、中間層の引上げになっているのかもしれません。

 日本の最低賃金は先進国の中でも低いと言われており、このことが最低賃金改善の理由になっているのです。安倍首相は時給1000円を目標としてますが、実情はそんな単純な話(最低賃金を引き上げれば低所得者の生活レベルが向上するという考え方)ではないようです。

民進党の代表選挙
 民進党の代表選挙に名乗りを上げている蓮舫氏が、外国特派員協会で講演し、その一部がニュース、ネットで配信されています。自信満々、怖いもの無し、という立ち居振る舞いです。
 岡田代表を「本当につまらない男」と形容し、一方で自分は「ユニークさ」を持つ人間であると言ったり、民進党には「多様な人材が居ます。そして政策もあります。残念ながら無いのは、信頼です」と、自ら「信頼が無い政党」と仰ってしまいました。
 自分が代表になればこの「無い信頼」を得ることができると言いたのでしょうが、現在の役職は「民進党代表代行」です。それなりの責任あるポジションに居ながら、政党としては致命的な「信頼が無い」と言ってしまう、そういう政党だから「信頼」が無いのでは、と思ってしまいます。

 良い民主主義には良い野党が必要です。文句を言うだけで、まっとうな議論もせず、対案も出てこない、では野党の役割は果たせません。まっとうな野党になれるよう頑張って下さい。

 そう言えば、かつてご本人は「一番じゃなきゃダメですか」などといっていましたね。自身の理想の政策を実現するには、1番(政党の党首)じゃなきゃダメなんですよね。

RIOオリンピックを終えて
 RIOオリンピックが閉幕しました。史上最高のメダル獲得数に象徴されるように、日本人の活躍が随所に見られた大会だったと思います。メダルを取った方々にはその色に関わらずその成果、それまでの努力に対して心より「おめでとうございます!」と申し上げたいし、メダルという形が無くともオリンピックに出場していること自体素晴らしいことだと思います。

 かつて世界と明らかな差があった陸上競技で、今回4×100mリレーでメダルを獲得したことは、それもメダルの有力候補のアメリカやカナダを「ガチ」で破ったことは、本当に驚きで、相当の練習量があったことを感じさせます。

 水泳でも自由形など水をあけられていた競技において、世界のトップと争えるところまで来ていることは、次回の東京オリンピックでの活躍に期待が膨らみます。

 一方で、メダルを独占した柔道、レスリングなどは、過去にあったように、日本いじめのルール改正などが起こらなければ良いなと、メダルの多さに逆に心配する気持ちも湧いてきました。

 閉会式の安倍首相の登場も従来の日本のセンスではなかった演出だったと思います。お茶目でとても良かったのではないでしょうか。マリオの格好で登場したおじさんが「日本の首相」だということに気付いた方がどのくらいいたのかな、というややいじわるな事を一瞬考えましたが、ですが、これも安定政権がゆえにできたことでしょう。

 オリンピックは平和の祭典とは言え、国と国との戦いでもあります。ここで日本の選手が活躍し、日の丸が掲げられ、国歌が流れ、次回の開催地ということで「TOKYO JAPAN」と地名、国名が言われて、都知事も首相も全世界に向けてその顔も宣伝したわけです。

 この流れをスポーツだけでなく、政治や外交、経済につなげていってほしいと思います。

金投資について一言
 金投資への注目が高まっているようです。機関投資家はもちろん、個人の方の購入も増えているとのこと。世界経済の先行きが不透明で、投資先としてどの国の通貨で保有すべきか判断しにくい状況にあることも理由の1つでしょう。

 金は利息も配当もありませんので、投資としては値上がり益が儲けの源泉となります。ここで、日本で金を購入・保有する場合のポイントを1つ。
 ロンドンやニューヨークなどの海外市場では、1トロイオンス何ドル、例えば1トロイオンス1,350ドルと表示されています。一方、日本の価格は、1グラム何円、例えば1グラム4,600円ということです。1トロイオンスは、正確には31.1034768グラムです。
 つまり、表示の単位も通貨も異なっているのです。ここが注意点です。トロイオンス当たりのドル価で表示されている海外の価格を1グラムあたり何円という日本の表示にするためには、次のような計算が行われています。

   金1グラム=(1トロイオンスのドル価×ドル円の為替相場)÷31.1034768

   具体的例:1トロイオンス 1,350ドル ドル円相場が1ドル=100円とすると、1グラム当たりの円価は
          (1,350×100)÷31.1034768≒4,340円となります。

 注意点というのは、この短い算式に相場によって動く数値が2つも入っていることなのです。海外の金相場とドル円の為替相場です。ですので、国内で金の取引をするということは、この2つの市場をウオッチする必要があるということになります。
 海外の金相場が変わらなくても対ドルで円安になれば日本の円ベースの金価格は上昇します。

 単なる保有ではなく、値上がり益を期待しての投資をなさるのであれば、この点を頭に入れて置いて下さい。

ふるさと納税の現状 ~佐賀県の場合~
 かねてより懸念を申し述べている「ふるさと納税」について、佐賀新聞が地元佐賀県のふるさと納税について掲載した記事が興味深いです。佐賀県と県内の20町村への寄付金は、件数で前年度の約5.6倍(76,289件⇒426,805件)、金額では、5.33倍(18億1206万円⇒96億6238万円)です。

 中でも上峰町への寄付は2013年度の2件、20万5千円から2015年度は95,763件、21億2996万円へとものすごい勢いで増えています。何があったのかなと思い、先ず、ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を覗いてみました。いやぁ~、お歳暮のカタログかと思えるほど種類も金額も充実しています。激増の理由の1つま間違いなく「これ」でしょう。

 上峰町の人口は9,539人ですので(平成28年7月時点:同町のHPより)、単純計算で1人当たり22万以上の寄附があったことになります。平成28年度の予算規模も大幅アップ(一般会計:平成27年の37億1663万円⇒85億807万円)です。ちなみに、85億円のうち町税は13億5311万円で、歳入全体(85億807万円)の15.9%しかありません。その他の収入(2億4344万円)を加えても16億円程度。

 つまり、自前で調達できる収入の5倍以上の予算を組んでいるということです。同町のサイトでは、寄付金などを自主財源として扱っていますので、自主財源の歳入に占める割合を73.4%としています。町税収入の1.5倍以上の寄付を得て予算を組んでいるのはどう見ても健全ではないでしょう。もしこれが、充実した「返礼品」のおかげだとしたら、本末転倒でしょう。同町のサイトによると、歳出の中に、「物件費」、「補助費等」としてふるさと納税のサイト運営、返礼品のために多額の予算が組まれています。

 ご興味のある方はこちらをご覧下さい。上峰町の財政事情

 この佐賀新聞の記事のもう1つのポイントは、佐賀市と鳥栖市がふるさと納税ベースで赤字になったことです。
 「受け取った寄付額-寄付した住民の控除(減税)額」がマイナスということです。要するに、この2つの市では市として外部から受け取った寄附金の額よりも、市民が行った他の自治体への寄附によって減額された住民税の方が大きかった、つまり、ふるさと納税によって減収になってしまった、ということです。

 これは、納税者による納税地の自由選択となってしまい、税制度の根幹を揺るがしかねないことなのです(弊ブログ、2016年8月4日版も参照下さい)。

 制度の趣旨には、財政の厳しい自治体を助けようということもあるでしょう。しかし、返礼品の競争激化、税の流出など問題があるこの制度の早急な見直しを期待します。

NISA
 本日の日経朝刊によりますと、政府はまたまたNISA制度を変更するらしい。その利用が伸び悩んでいることがその理由のようですが、そもそも制度導入の時に、どのくらいの利用を期待していたのでしょう。

 弊ブログ(2015年3月12日版)でも述べましたが、NISA発祥のイギリスでは開設された口座の多くが預金用なのです。かつて日本でもありました、「マル優」に近い制度です。今では金利がほぼゼロなのでどうでもいいでしょうが、そこそこの金利があった時には悪くはなかったです、預金利息の源泉分が無いんですから。これだったら、皆さん利用しますよね。

 国民に株を買って欲しければ、NISAみたいな制度をちょこちょこ変更するんじゃなくて、前みたいに証券税制にかかる税率を下げればいいんです。でも、これはまずできない。たくさん株を持っているのは金持ちだから、「税率を下げる=金持ち優遇」という理屈になって国民から批判を受けることになるからです。

 だから、NISAなどという何だか特典がありそうな制度を作って、投資に馴染みの無い国民が「ちょっと投資でもしてみようかなぁ~」なんて気にさせようとしているのです。この中間層あたりに対しての優遇なら批判は受けず、更に、株価上昇にもつなげることができるという目論見でしょう。

 しかし残念ながらこの制度には大きな欠陥があります。株式投資をやったことがない人は、税金を優遇するからといっていきなり株式投資なんてしないのです。投資をしない人は、何だかわからないものに、自分の大事な大事なお金をつぎ込むことにものすごく抵抗があるのです。

 制度がスタートしたばかりの頃は、口座開設数がそれなりに増加していきました。特に高齢層に多かったと聞いています。でも、制度のことをしっかりと理解していた方は少なかったのではないでしょうか。口座を開設するだけでメリットがある、儲かる、と思っていたのではないでしょうか。

 NISAは儲かったところに課する税を非課税にするという、それだけの制度なのです。制度としては大したものではないのです。そもそも、NISAのメリットを享受するためには、「儲からなければならない」のです。株をやったことがない人が、急に始めて「儲かる株」を見つけられるでしょうか。と言いますか、そんな危ない橋をそもそも渡らないですよね。
 NISAがあろうがなかろうが、やらない人はやらないのです。この心理を理解していないうちは、ちょこちょこ制度を変えたところで、利用は増えないと思います。

 今やるべきことは、細かい制度のマイナーチェンジではなく、大局をどうするかではないでしょうか。

最近のドル円相場
 最近のドル円の動きが気になります。円が買われる度に、「比較的安全な通貨、円に買いが入っています」とのコメントが付きます。昨日も一時的に99円台へ突入しました。特に円を買う要因はないと思うのですが。アメリカの指標が発表されると、事前予想よりも良い結果だったため100円台に戻しました。

 イギリスのEU離脱の国民投票後に一気に99円台へと円高に動いたことはまだ記憶に新しいかと思います。この時も、円が比較的安全な通貨として買われたとのこと。

 いつから円が比較的安全な通貨になったのでしょう。そもそも安全な通貨って何なんでしょう。ドル円、ポンド円、ユーロ円それぞれの為替レートで円高になっているのですから、この理屈からすると、円はドルやポンド、ユーロに対して比較的安全でありるということになります。円がドルより安全なのでしょうか。

 更に突っ込んで、では、円が比較的安全だとすると、安全な通貨はどれになるのでしょう。もちろんドルやポンドやユーロではありませんね。だって、円がこれらの通貨に対して比較的安全だということですから。

 こう考えると、「比較的安全な通貨」という言葉は、円買いの理由としては屁理屈を超えて、まやかしにさせ思えてきます。といいますのも、この一連の円高、どうも投機筋の「仕掛け」のにおいがするのです。そして、その魂胆がどうもきな臭い感じがしてしまいます。

国の借金
 先日(8月10日)に財務省から発表された6月末時点の「国の借金」は1053兆4676億円になったそうです。同時点での日本の人口(1億2699万人)で割ると、829万5673円になります。平たく言うと、国民一人当たり約830万円の借金ということになります。こういう言い方をすると「国民が借金をしているわけではない」というお叱りを受けるかもしれないので、別の言い方をするとすると、日本という国が1053兆円の借入をしていて、これを国民一人当たりになおすと、830万円になるということです。

 また、国の借金の大部分を占める国債は国内で消化されており、かつ、日本の金融財産は1800兆円(統計の種類によって数値はいろいろあります)あり、その借金より多いのだから全く心配する必要がない、という理屈を述べている方もいます。
 しかし、小生にとって、国が1000兆円を超える借金をしていることに対してどんな理屈を持ち出しても「不安、心配」という気持ちしか持てません。

 更に、その借金の増え方には、恐怖さえ覚えます。皆様も一度そんなグラフを見てみて下さい。ちなみに、財務省のサイトにはこんなページがあります。「国の借金の残高はどれくらい?」。こちらも音楽やナレーションがさわやかですね。音楽だけ聞いているととても莫大な借金の話だとは思えません。

 「がんばれ!ニッポン!」 オリンピックの応援ではありませんよ。

「マネー・ロンダリング」 橘 玲 著
 今年のお盆期間は時間が取れたので、長編小説を読みました。橘玲著の「マネー・ロンダリング」。せっかくのお休みで読書、といってもこういうタイトルを選んでしまうのは、一種の職業病でしょうか。

 本書の読みどころの1つは、マネー・ロンダリングを含め、当局に捕捉されないような資金の移動のスキームでしょう。解説を書かれた大阪国税局総務課長であった玉木氏も感心するレベルにあります。この実践に限りなく近いスキームを基に話が展開していくことにより、読者に緊張感を持たせていたのでしょう。小生も話に引き込まれ、文庫本550ページもあっという間に読み終えました。

 初版が発行されてから13年が経過していますので、ここに書かれているスキームがそのまま使えるということはないでしょう(使えたとしても、法に触れることもあります)。マネー・ロンダリングだけでなく、租税回避、税逃れ対して、OECDをはじめ各国の協力体制ができてきています。

 とはいえ、この世界はスキームを作る側と当局と間で法の網をくぐるスキームを作れれば、その穴を埋める法を制定するという「いたちごっこ」がこの先も続くのでしょう。

政治家の年収
 アメリカの大統領候補のヒラリー・クリントン氏が.2015年の確定申告書を公表しました。対抗馬のトランプ氏にプレッシャーをかけるためのようです。

 さて、クリントン氏、夫のビル・クリントン氏との2015年の合計収入は1060万ドル、日本円で10億7000万円です。ちなみに、2014年は2790万ドル(日本円で28億円以上)。講演料や印税などが多くの部分を占めており、議員報酬が異様に高いわけではありません。しかし、夫婦でこれだけの収入があったことは事実です。

 日本でも国会議員の資産と収入は公表されますが、資産の評価はびっくりするほど低く、全く参考になりません。収入もどこまで実態に即しているのか分かりませんが、仮に、日本の首相候補の年収が夫婦で2十何億円などという報道がなされたら、その内容はさて置いて、大ブーイングになるでしょう。

 日本では国会議員に限らず政治家の報酬が高すぎるという議論が長らく続いています。先に当選した東京都知事の小池さんも「都知事の報酬を半分にする」なんて言ってました。身を切る覚悟を示すのが目的だと思いますが。

 6月19日の弊ブログでも知事の報酬について取り上げました。民間企業のトップと比べると額自体は見劣りします。一部で主張されているような政治家は滅私奉公、ボランティアだ、という考え方にも賛成はできません。彼らも生活があるわですし、報酬を極端に下げてしまうと、贈収賄などの可能性も高まってくるでしょう。

 国民が納得する「適切な額」というのは一体いくらくらいなんでしょう。


賃貸住宅管理業者登録制度の改正
 小生が弊ブログに数回に渡って不動産経営についてミニ特集をしていたところにグット・タイミングと申しますか、「賃貸住宅管理業務処理準則」の改正が行われました。(平成28年8月12日国土交通省告示 第927号・第928号
 主なポイントは2点、
  ①貸主への重要事項説明等を一定の資格者が行うよう義務化
  ②サブリースの借り上げ家賃等の貸主への重要事項説明の徹底

②は、ザブリースに係るトラブル・苦情が急増していることから、賃貸住宅管理業務処理準則を改正したもので、内容は以下の通りです。
 ・貸主へ説明等すべき重要事項として、借賃及び将来の借賃の変動に係る条件に関する事項を明記(第8条・第9条)
 ・サブリース業者から基幹事務の一括再委託を受ける登録業者に対し、貸主への重要事項の説明等、契約の成立時の
  書面交付及び管理事務の報告を義務化(第8条・第9条・第17条)

 ポイントは8条の「将来の借賃の変動に係る条件に関する事項を明記」でしょう。要するに「将来家賃が減る可能性があるということをちゃんと説明して下さい」という内容です。

 ところで、皆さん「30年一括借上げ」という文言からどんなイメージを持ちますか?
「30年間家賃保証」、「空室があっても家賃を30年間保証してくれる」と理解していませんか。残念ながら、契約書には30年間家賃を保証しますとはどこにも書いていません。
「家賃が下がるなんて聞いていない」というオーナー様と「契約書に書いてある」という管理会社様の見解の相違、ここがトラブルの基ですね。
 
 契約書を分かりやすく読み替えると、「概ね 2又は5年毎に条件を見直し)(当社の設定する条件を受け入れるならば)(最長で)「30年間一括借上げ」(します)」 とこんな感じになります。

これからは、こんなカッコ書き付きで契約書を読まなくても担当者がきっちりと説明し、かつ、書面も交付してくれることになりました。今後、サブリースに関するトラブル・苦情が減少することを期待しましょう。

不動産経営の具体例 ~投資用マンション編~
 本日は投資用マンションの具体例をご紹介します。東京近郊の新築物件(約100戸、全戸投資用として販売)です。

 物件価格:2,150万円(土地:980万円、建物1170万円)(全額ローンで購入、35年、1.65%(変動)、団信あり)
 賃   料:68,000円/月(プラス管理費と修繕積立金 7,000円/月は入居者負担)

 ローンの支払い(元利均等):67,421円/月 829,052/年 (うち金利部分:1年目は351,305円)
 管理手数料:賃料の5%、3,672円(68,000×5%×1.08) 44,064円/年
 固定資産税:5万円/年(月当たり約4,000円)
 減価償却費:25万/年(月あたり約2,000円)
 (注)別途、当初費用として、登記費用、ローン事務手数料などがかかります。

 まず、年間収支です。収入が816,000円に対して、支出が695,369円(351,305+44,064+50,000+250,000)、利益が120,631円です。収支がプラスなら一安心ですね。

 ですが、もう1つの大事なポイント、キャッシュ・フロー(CF)があります。
  入ってくるお金:816,000円(68,000×12)
  出ていくお金 :923,116円(829,052+44,064+50,000)
 よって、差引で持ち出しが107,116円となります。つまり、自分のお財布から毎月1万円位出ていくことになります。この数字は毎月のCFが楽な35年ローンで計算しています。返済期間を35年より短くすると月々の返済が多くなりますので、その分CFのマイナスは大きくなります。
 ちなみに、25年ローンにすると月々の返済は87,510円、年間で1,050,120円となりますので、CFはマイナス328,184円となり、月々の持ち出しは27,000円程になります。
 年の経過とともに、賃料の下落、修繕費などが発生してきますので、当初の収益、CFとは異なってくるでしょう。

 もちろん、返済が終わればCFは劇的に改善しますし、購入したマンションは100%自分のものとなりますから、一定の資産を所有したことにもなります。

 マンション投資も20年、30年という単位で収支、CFを見積り、投資をするか否かの判断をする必要があるのです。


不動産経営 ~キャッシュ・フロー編~
 不動産経営ではキャッシュ・フロー(CF)も重要です。儲けとは別の「お金の出入」の話です。お金の出入りの管理はどんな商売でも重要なのですが、個人で行う不動産投資、特にお金を借りて投資をしている方は、毎月返済をしていかなければならないのですから、CFは最重要ポイントとなります。

 CFはお金の出入りです。一昨日の例で言いますと、
  入ってくるお金  賃料+更新料など
  出ていくお金   借入金の返済(元本と利息:約62万8000円/月、753万円/年)、固定資産税、管理手数料、雑費です。
  つまり、864-(753+15+34+20)=42でCFは42万円のプラスです。

 ただし、賃料が下がってしまった時のCFはかなり苦しいものになってしまいます。現金支出の大部分は借入金の返済です。1ヶ月当たり63万円弱で、この返済は毎月の賃料から行っています。つまり、賃料収入がこの金額を割ってしまうと自分のお財布から毎月毎月の返済原資を用立てなければならなくなるということです。
 ですので、このような事態になることは何が何でも防がなければなりません。そのためには、20年後、30年後の状況を想定し、賃料が下がるかもしれない、修繕費がかさんでくるかもしれない、空室が出てくるかもしれない、などの要素を十分に検討する必要があるでしょう。

 今回の例は、とある物件を参考に表面利回りを5.08%(満室時:864万円÷17000万円)で設定しました。利回りはもう少し高いのでは、というご意見もあるかと思いますので、賃料をもう少し高め(例えば950万円とか)に設定して、ご紹介したような計算をしてみて下さい。

 重要なポイントは、1年目2年目ではなく、借入をしている期間の特に後半の20年後以降、賃料収入で借り入れの返済、修繕費がしっかりまかなえるかをチェックすることです。

リオ・オリンピック 白熱中!
 リオ・オリンピックの観戦で寝不足気味の方も多いのではないでしょうか。小生はネット配信やダイジェスト版などで選手の活躍を見ています。その昔、水泳をやっていた小生にとっては今回の活躍は特に嬉しく思います。本日の4×200メートルメドレーは、メダルどころか決勝に残ることさえ「夢のまた夢」の種目でしたので、日本の水泳の進歩にただただ驚くばかりです。

 さて、弊ブログはオリンピックで感動しましたと言うことを述べるのでは十分ではありませんので、今日もしっかり話題を提供したいと思います。リオ、といえばブラジル、です。

 4~5年前、サッカーのワールドカップ(2014年)とオリンピック(2016年)を控えていたブラジルが経済的にも注目を集めていました。日本でもブラジルに係る投資商品が販売されていました。その時の金融機関のセールスマンの常套句が「これからワールドカップ、オリンピックと世界規模の大会が開かれるブラジルは経済的にも発展すること間違い無し!ブラジル・レアルも間違いなく買われます。・・・」。こんなうたい文句でブラジル債券や仕組債を売りまくっていました。

 あの頃売られていた債券の償還は来年あたりかと思いますが、オリンピックということで世界中から注目されているこのタイミングで、この債券がどうなっているか、ちょっと確認してみましょう。2011年の前半のブラジル・レアル-円は50円前後で推移していました。年利10%のブラジル国債をこの時に500万円分を購入したとします。

  債券購入時:円価で500万円 1レアル=50円なので 100,000レアルの投資
  毎     年:10%の利息が付きますので、5000レアル 5年間で 25,000レアル

 仮に今、償還されたとすると、本日のレートが、1レアル=32.3円なので、
 元本と利息を円貨に戻すと (100,000レアル+25,000レアル)×32.3=4,037,500円

 為替で約18円も負けていますので、毎年10%の金利をもらっても到底追いつきません。現時点で約100万円の負けです。

 ブラジルのような新興国でかつインフレ率が高く、政治的に不安定な国では、先ほどの金融会社の営業セールスの常套句は全く根拠が無いのです。ワールドカップもオリンピックも為替には関係ありません。オリンピックは茶の間でゆっくり楽しむものです。投資なんかにからめちゃいけませんね。

不動産経営の具体例 ~アパート編~
不動産経営については注意深く検討して下さいとのブログを書いたところ、もう少し具体的に説明して下さいとのリクエストを頂きましたので、アパートの場合と投資用マンションの場合に分けて例示をしたいと思います。

 今回はアパート編です。アパートの場合は一棟丸ごと購入することになります。新築もあれば中古物件もあります。中古の場合は、賃借人ごとそのまま買い取るケースが多いでしょう。いわゆる「オーナーチェンジ」です。
管理は、自分自身で賃料の集金、清掃など全てを行う方から、賃料の集金は不動産会社にお願いする方法、又はすべて丸投げの「一括借上げ」という方法もあります。オーナー自身で管理をすれば管理手数料はかかりませんが、「一括借上げ」となると賃料の十数パーセントが手数料となります。

どのような形で賃貸物件を所有するかによって収支は変わってきます。今回は、こんな例でご説明したいと思います。

都内某所、駅より徒歩8分、新築物件。1Kタイプ、8室。賃料は管理費込で月9万円。物件価格、1億7000万円。これを全額アパートローンで借りるとします。金利は2%(変動)、30年返済。賃料の集金は不動産会社にお願いする。

【1年目収支計算:年間】
収入:9万円×8室×12ヶ月=864万円
支出:支払利息 335万円(1年目。年々減少してきます。ちなみに11年目は218万円)
   固定資産税 15万円
   管理手数料 864万円×4%=34万円
   減価償却費(購入価格のうち7000万円を建物とする)約320万円
   雑費 20万円(水道光熱費、通信費、税理士の報酬など)

さて、これで収支を計算すると、864-(335+15+34+320+20)=140万円。結構儲かっている感じです。これで何が問題なんだ、とお叱りを受けそうです。この計算はあくまでも新築時で満室だったとしたらの計算です。購入当初は良いんです。この時点で儲かっていなかったらそれこそヤバイです。
ポイントは時間の経過と共に物件は古くなります。そうなると賃料が下がるでしょう。空室も出てくるかもしれません。例えば、11年目は賃料が8万円に下がり、空室も1年間どこかしら一部屋が空室になっていたとします。そうすると、年間収支は
【11年目収支計算:年間】
収入:8万円×7室×12ヶ月=672万円
支出:支払利息 218万円
   固定資産税 15万円
   管理手数料 672万円×4%=26万円
   減価償却費(購入価格のうち7000万円を建物とする)約320万円
   雑費 20万円(水道光熱費、通信費、税理士の報酬など)
672-(218+15+26+320+20)=73となります。随分と儲けが減ってきました。11年目ともなると「修繕費」もかさんでくるかもしれません。特にエアコンや水回りです。入居者が入れ替われば、壁紙くらいは張替ます。そんなこんなでこの儲けも無くなってしまうかもしれません。

 さて、この物件購入の借入は30年返済で行っています。もちろんまだまだ返済は続きます。家賃相場、空室率を読者の皆様ご自身で設定して、20年後、30年後の予想収支を計算してみて下さい。

 どうですか?儲かってますかぁ~?

空室率と賃料低下の掛算
 昨日の不動産投資についての続編です。20年、30年という時間軸についてお話します。

 新築の10部屋あるアパートを例にしましょう。計算しやすいように1部屋当たりの賃料を月10万円とします。1ヶ月100万円、1年間で1200万円の賃料収入となります。新築後しばらくはこの賃料収入が確保できるかもしれませんが、10年後はいかがでしょう。賃料が9万円に下がっているかもしれません。1部屋や2部屋が空室になっているかもしれません。

 新築後20年くらい経過したアパートなら、10部屋のうち3部屋くらい空いているかもしれませんよね。現に首都圏のアパート系の空室率は30%を超えています(7/18のブログを参照下さい)。十分あり得る仮定です。このような時点でも賃料がそのままならば、10万円×7部屋=70万円。オーナーとして月に70万円ならまあOKかと思うかもしれません。

 でも、賃料が新築時と同じということはまずありえないでしょう。仮に7万円に下落したとしましょう。それでも満室なら7万円×10室=70万円、まあまあOK、受け入れることができるレベルです。

 では、これが同時に起こったらどうなるでしょう。つまり3室が空室で、賃料が7万円に下落したという状況です。その場合の賃料収入は7万円×7室=49万円で、当初の100万円の半分以下になってしまうのです。

 空室と賃料の下落、別々に考えれば何とかなりそうなことでも、両方同時に起こるととんでもない状態になってしまうのです。購入を検討している物件の10年後、20年後、30年後の見通しはどうでしょうか。この例のような悲惨なことにならない、そんなしっかりした物件でしょうか。そういう視点で検討することが必要だと思います。

 借入で投資を考えている方は尚更です。返済をするのに十分な収入を返済の全期間においてしっかり確保できるのかどうか、しっかり検討して下さい。

不動産経営
 ここ数か月、アパートやマンションの投資物件の営業が増えています。小生個人に投資をしませんかというものもありますが、大方、投資をしたい方がいたら紹介して欲しいというもの。職業上、投資、資産運用についての相談を受けていますので、このような営業を仕掛けてくるのは当然といえば当然でしょう。

 時間が許す限り送られてきた資料には目を通し、電話にはきっちり対応していますが、正直申し上げて、投資として「面白そう」、「妙味がある」物件には全くと言っていいほどお目にかかりません。従って、自分自身が投資をすることなど全くあり得ませんし、お客様にお薦めも致しません。

 「アパート一棟売り」ですと、表面利回りが5%、1年前に大規模修繕済み、駅に近い、等々営業トーク、キャッチコピーが並んでいますが、興味をそそりません。
 まず、表面利回り。これはあくまでも”表面”です。年間家賃÷物件購入価格 という算式で求められます。年間の賃料の合計が500万円の物件を1億円で購入したら、表面利回りは5%です。これを業者のセールストーク的に言いますと、超低金利の今日において5%の利回りは銀行の金利の何千倍、何万倍になりますよ、という言い方になります。
 しかし、これが意味しているのは、1億円で物件を購入したら、毎年500万円の現金が手元に残るということではありません。お金を借りて物件を購入したら当然のことですが金利を支払います。例えば2%の金利で借りたら、先ほどの5%の利回りは、3%(5%-2%)になります。
 物件の管理を不動産業者にお願いしたら管理手数料がかかります。中古物件なら最初から修繕費も結構かかります。固定資産税だって納めなければなりませんし、修繕積立金だってあります。ですので、本来は経費を引いた後で(こういった経費を引いた利回りを実質利回りといいます。)、一体手元にいくら残るのかという「実質利回り」で投資効率を判断しなければならないのです。それも、20年、30年という時間軸でです。

 購入当初の良い条件をベースにした利回りではなく、20年後、30年後、物件が古くなって賃料が減るかもしれない、修繕積立金が上がるかもしれない、修繕費がかさむかもしれない、キッチン、お風呂、トイレを最新のものにする必要があるかもしれない、そんな諸々の費用を考慮して、どれだけの利回りが出せるのか、少なくともそういった視点で投資するのかすべきでないのかを判断すべきでしょう。

 小生は頂いた資料をこのような視点で具体的に計算してみるのですが、「よし、投資をしよう!」という気にさせる計算結果が出てきません。借入れをしての投資であればなおさらです。

 とは言え、世の中には不動産投資をしている方もたくさんいます。不動産投資の本もたくさん出ています。この類のセミナーもたくさん開催されています。不動産投資を推奨している記事も目にします。きっとうまくいっている方もたくさんいらっしゃるのでしょう。

 ですので、不動産投資を検討している方は、「実質の利回り」に着目して下さい。ただし、業社はこの「実質利回り」は教えてくれません。なぜ、教えてくれないのですか、って? それを言っちゃぁ~・・・

家売るオンナ~第4話~
 「家売るオンナ」、個人的にはなかなか面白いドラマだと思いますが、全てがハッピーエンドといかないところが専門家のツライところ。第4話も少々税務的な視点から突っ込まして頂きたいと思います。

 ストーリーの詳細は割愛するとして、クッキングスクールを経営するAさんは経営に困窮していて、自宅を売却したいとドラマの中心である不動産会社に相談をします。当不動産会社の課長は売却価格を1億5000万円と見積もります。一方、同不動産会社の別トップ営業マンは某電機メーカーのオーナー会長と同物件の売買契約を締結します。同オーナーは言値で買うと言ったので、3億円を提示し同「オーナー会長はその言値を受け入れました。
 不動産の売買は相対ですので、「いくらで売ります」、「いくらで買います」、これで売買が成立すればそれが市場価格となります。といいますか、それが売買価格なのです。

 ですので、評価とか、近隣の価格動向とかは関係なく、当事者同士で「これで売ります」、「OKです。それで買いましょう」となれば、それば売買成立です。

 ですので、今回のドラマでの3億円という売買価格はこれはこれでOKなのです。売り主は3億円の負債を負っていて、それが一気に解消できるのですから、ドラマの設定上、ハッピーエンドと言うことになります。これは、あくまでもドラマ上です。税務の視点からするとこのドラマの終わり方のようにハッピーとはいかないのかもしれません。

 ポイントは、1億5千万円と評価された当該物件が3億円で売却されたことです。税務的に整理してみましょう。売り主は個人ですが、買主が個人(このオーナーさん個人か)、このオーナーさんの会社(ドラマでは「金太郎電気」となっていました。)によって課税関係が変わってきます(この点がドラマのようにハッピーエンドにならない点です)。

 まず、買主が法人だった場合(ドラマ上は「金太郎電気」となるかと思います。現実的に、3億円という物件を個人で購入することはまれかもしれませんので、購入者は「法人」である可能性が高いと思います。)ですが、法人税法上、固定資産の購入は時価によるのが原則となります。
 すなわち、市場価格1億5千万円の物件を敢えて3億円で買ったとすると、その差額1億5千万円となり、その差額部分については寄附金として損金不算入となり課税されることとなります。仮に地方税を含めたトータルの税率が35%とすると、その課税額は5250万円となります。必要以上に高く買ったことにより、売り主に対してメリットを与えたということで、そのメリットに対して課税されるのが5250万円と言うことです。3億円の負債を背負って困っているクッキングスクールオーナーの為を思って、1億5万円の物件を敢えて3億円で買ってあげたとしても、その有難い行為は税務的には「課税」されてしまうかもしれないのです。

 次に、購入するのがこのオーナー個人だった場合ですが、時価(1億5千万円)に比して必要以上に高い価格(3億円)で売買が成立したとすると、時価と売買価格との差額1億5千万円に対して贈与税が課される可能性があるかと思います。要するに、本来の売買価格(市場価格1億5千万円)以外の部分は買主から売り主への贈与とことになるかもしれないのです。仮にこの部分の金額が贈与と認定された場合の贈与税の額は、最高税率55%が適用され、7850万円(15000万円×55%-400万円)となります。要するに、市場価格で(1億5千万円)で当該不動産を買って、1億5千万円については「贈与(あげた)」という解釈になるのです。評価額の1億5千万円よりず~っと高く買って貰ってにもかかわらず、売り主は、7850万円の税金を納めることになるかもしれないと言うことです。

 あくまでも、ドラマはドラマ。もちろん、こんな税務上の検討は行っていないかと思います。単なる夜のドラマですから、面白おかしく出来上がればそれで十分だと思います。が、現実はドラマ通りには行かないということも「頭の隅」に入れておいても良いかもしれませんね。


2014年度の社会保障費
 国立社会保障・人口問題研究所より「平成26年度の社会保障費用統計」が発表されました。同統計によりますと、平成26年度に年金、医療、介護、生活保護などに充てられた社会保障給付費が112兆1020億円で、過去最高を更新したということです。
 内訳は、医療が36兆円(全体に占める割合は32.4%)、年金が54兆円(同 48.5%)、福祉その他が21兆円(同 19.1%)となっています。介護は福祉その他に属します。

 まず、その額にビックリします。112兆円!! 桁が大きすぎて何だか良く分かりませんが、とてつもなく膨大なお金が使われていることだけは間違いありません。で、これを賄うためのお金はどこから来るかというと、社会保険料、公費負担、他の収入となっています。

 さて、この社会保障費の問題は、今後も増え続けていくということです。財務省では平成37年には145.8兆円になると推計しています(財務省HP「今後、社会保障の費用は、どうなっていく?」より)。このURLに短い動画が張り付けてありますので、是非ご覧下さい。最後に「・・・今後も社会保障費の増加が見込まれます~社会保障の安定財源の確保が重要な課題です。」という内容のナレーションが入っています。とても明るくさわやかな女性の声で、「~兆円」、「~兆円」と、まるで野菜か何かのお値段を言っているかのようで、全く危機感が感じられませんね。

 でも、小生にはこの感じを非難することができません。だって、あと10年もしないうちに、社会保障費がさらに30兆円以上増えてしまうと予想されているんです。どうひっくり返ったところで、都合できる額じゃありません。国民一人ひとりにこの負担を求めるとすると、30兆円÷人口で、1人当たり23万6000円です。向う10年以内に税金か社会保険料という形で23万円納めて下さいという話です。そんなことできませんよね。そんな政策を打ち出したら、選挙は大敗です。
 消費税率の引上げも先延ばしをしてしまったし、どうするでしょうね。

 打つ手無し! だったら、せめてナレーションはさわやかにしましょう、そんな風に受けてとりました。


 
ふるさと納税
 8月2日に総務省から「ふるさと納税に関する現況調査結果の概要(税額控除の実績等)」が公表されました。この調査結果によると、ふるさと納税の寄付金額は1470億円(平成28年度課税における控除対象となった、平成27年1月から12月までの間に行われたふるさと納税の額)、そして平成28年度の個人住民税におけるふるさと納税に係る寄附金税額控除額は998億5千万円でした。

 ふるさと納税という寄付行為(本当の意味での寄附ではないと思いますが)をすることにより、その寄附の大部分が所得控除及び税額控除の対象となるため、結果的に寄附の額と控除される税額がほぼ一致するという制度です。つまり「寄附」といってもほとんど持ち出しがありません。
 上記の数字を使って具体的にお話をしますと、1470億円がその指定された自治体へ寄附され、そのことによって寄付をした方々が本来納付すべき自治体が税額控除という形で徴収できなかった(その自治体にとっては住民税の減収となります)額が約999億円あったということです。

 ふるさと納税は自分の住民税を自分が住んでいる自治体ではなく困った自治体へ納めるというのですから、「助け合いの精神」という意味ではとても良い制度に見えます。 昨年に比べて納税額で4.3倍(341億円→1470億円)、寄付金控除の適用者が3倍(43.5万人→129.5万人)へと大きく増加しています。熊本地震に対する寄付が多かったのでしょう。こんなところからも「助け合っている」という気持ちを持たれる方も多いと推測できます。その気持ちは大切なのですが、残念ながら税制から見ると問題はあると考えます。

 添付されている「都道府県別にふるさと納税に係る控除の適用状況」を見ますと、寄付金額やそれに伴う住民税の控除額は都市部が多くなっています。都市部の裕福な方々がこの制度を使っているのでしょう。控除額はは東京都で261億円、神奈川県で103億円となっています。
 繰り返しになりますが、この261億円や103億円は本来はそれぞれ東京都又は東京都の市区町村、神奈川県又は神奈川県の市区町村に納められるはずの税額だったのです。

 税金を課税する者(課税団体)によって国税と地方税に分けることができます。さらに地方税は道府県民税と市町村税に分けられます。国税は国のために、地方税はそれぞれの自治体のために使われます。ですので、自分が住んでいる自治体に納税するのです。ふるさと納税はこの原理原則に反していると考えられます。

 いやいや、困っているところに配分することのどこがいけないのですか、という反論を受けそうです。確かにそれも一理あります。そんな助け合いも大切です。でも、大丈夫です。困ったところへ税金を配分する制度はちゃんとあります。地方交付税(財源は国税です)はその1つです。15兆7000億円もの予算が組まれています。こんなに大きな額は国から困っている自治体に配られているのです。

 過剰な返礼品も問題となっています。助け合いは大切な精神ですが、それは別のところで発揮しても良いのではないでしょうか。

日経平均 300円の下落
先週の日銀の金融緩和、昨日閣議決定された28兆円もの経済対策、麻生財務大臣が黒田日銀総裁と会談して財政と金融の協調体制を確認、と来れば、本日の株価は上昇というシナリオになるのではないでしょうか。

 物事は思い描くようには行きませんね。日経平均は前日比マイナスで始まり一度もプラスにならないまま300円超の下落で取引を終えました。

28兆円という風呂敷は確かに大きく見えますがその中身は、
 ①一億総活躍社会の実現、
 ②21世紀のインフラ整備、
 ③英国のEU離脱に伴う不安定なリスクへの対応及び中小企業・小規模事業者及び地方の支援
 ④熊本地震や東日本大震災からの復興や安全安心、防災対策の強化
となっています。

 小生には方向感が感じられずまとまりの無い印象ですが、第3次安倍再改造内閣の船出の日でもあります。その効果を期待しつつ、動向を見守りたいと思います。

日銀の金融緩和
 7月29日の日銀の金融政策決定会合で、ETF(上場投資信託)の買入れを年3.3兆円から6兆円へ増額することを決定しました。いわゆる金融緩和策の追加策です。しかしマネタリーベースの年80兆円は変更しませんでした。つまり、国債を中心としたマネタリーベースの増加額を年80兆円から変更せずにETFの買入れを増加したということは、その分国債の買入れを減少させるということになります。緩和政策が限界に近づいたのではないかとの邪推も働きます。

 また、国債から株へシフトしたということも見逃せません。日銀、つまり中央銀行が大量の株購入に動いているのですから、小さからぬ問題が出てきます。日銀が金融緩和のために購入する国債やETFは金融緩和策が終了するまで基本的には売却しません。ETFで言えば、一度買った株は当面売却しないということになりす。それも中央銀行が、です。市場参加者による自由な売買を基本とする株式市場をゆがめることになりかねません。そのようなことは、海外投資家にマイナスのイメージは持たれることにもなります。

 黒田総裁になってから、2%の物価上昇という目的を達成するためには手段を選ばずという印象が強く、また、そのことに強い危機感を覚えます。すっかり成熟してしまった我が国ではもう数十年前のような経済成長もそれに伴う物価上昇も起こらないと小生は考えています。不適切で不必要な栄養剤やホルモン剤を投与するといつの日にかボロボロになってしまうのではと思ってしまいます。
 
 間もなくオリンピックが開幕します。「ドーピングは絶対に止めよう!」と言っているではないですか。

公園か保育所か
 全国的な争点である「待機児童問題」に関して、東京都杉並区で大きな議論となっています。待機児童の増加が予想されており、その対応として緊急対策(1000人規模の整備を行いというもの)を策定していましたが、それでも平成29年4月に待機児童数が560人以上になると予想されています(杉並区HPより)。そのため、さらなる緊急の対策として25か所以上の保育所を整備するということになりました。しかし、その建設予定地が公園とされているものもあり、その処遇を巡って住民と区の対立が続いていました。その1つ久我山東原公園に本日工事車両が入り工事用のフェンスなどが建てられました。これはニュースなどでも取り上げられていました。

 この杉並区HP(待機児童解消緊急対策:平成28年8月1日更新)によりますと、同区の待機児童数の推移は
  平成25年   285名
  平成26年   116名
  平成27年    42名
  平成28年4月 136名
  平成29年4月 560名超(予想)
となっています。平成25年 → 平成26年 → 平成27年 と減少していました。平成28年4月は前年比で増加したとはいえ平成26年をやや上回ったレベルとも言えます。しかし国の政策目標とは逆行して待機児童が増えてしまうという事態に田中区長は危機感を覚えたのでしょう。「すぎなみ保育緊急事態宣言」なるものを4月に発表しました。
 国の対策目標は平成29年度末、つまり杉並区は1年前倒しで対策をしようということです。

 「待機児童問題」、都知事選でも重要政策課題のトップに挙げられており、今やこの問題を避けて通ることはできません。その「総論」に反対する方は少ないでしょう。それをどのようにして進めていくかという「各論」が問題なのです。

 今回の議論の方法を例にとってお話しましょう。久我山東原公園のケースでは2750名の署名が集まったそうです。小生にはそれなりの人数だと思いましたが、これは人口比で見れば(杉並区の人口は約56万人)たったの0.5%に過ぎないので、そんなマイノリティーの意見を取り上げる必要はないという反論がありました。この点で言いますと、この公園をつぶして建設する保育所の定員は80名ですので、同じ理屈を使うならば0.014%とのために公園をつぶすということになってしまいます。

 税金を投入してどんなところに投下するか(税金を使うか)、実は「負担と便益」の難しいところなのです。特に地方財政論的に申しますと、地方自治の政策は地域住民に直結するものが多く、よってその政策を直接目にすることとなり、便益を多く受けている住民とそうでない住民との間で不公平感が出やすいのです。

 また、税収などの差により、住民サービスの手厚さも自治体によって差が出てきます。ですので、自分にとって好ましい行政サービスを提供してくれる自治体へ引っ越すということも考えられます(実際に引越をしている方も多く居ます)。
 この観点で待機児童問題を考えるとこんな仮説も立てることができます。待機児童問題を第一の政策課題としていたことにより「待機児童ゼロ」が続いているある自治体があるとします(ここでは「A区」とします)。さらに、A区の周りには待機児童問題を解消できていないB区やC区があるとします。さて、B区やC区に住む待機児童を抱えるご家庭はどうするでしょう。
 ①今住んでいる区が待機児童問題を解決するのを待つ
 ②待機児童問題を解消したA区に引越をする
待機児童問題は、ご家庭にとっては時間との競争です。とするならば②を選択するでしょう。さて、②を選択する家庭がたくさん出てきて、A区に引っ越したらA区はどうなるでしょう。たちまち、待機児童問題を抱える区に転落してしまいます。

 杉並区の待機児童の数が減少から増加へ転換した要因は小生には分かりませんが(杉並区のHPを見ても増加の原因についての記述はありませんでした)、「待機児童が増えた → 保育所を建設」といった一方方向の方法論では解決できないかもしれません。

 2016年東京都待機児童数ワーストランキングでは杉並区は27位で、それほど悪くありませんが、29年4月の予想の560人は、2016年のランキングに当てはめると2位になってしまします。ワースト2位になってしまうかもしれないというのは「不名誉」なことと感じているのかもしれませんが、大きな予算を使うことです。「待機児童ゼロ」という近視眼的な1点だけに集中するのではなく、視野を広げて対策を立てることも必要なのではないでしょうか。



プロフィール

ロックンロールFP&税理士  本間慶喜

Author:ロックンロールFP&税理士  本間慶喜
大学卒業後、バンド活動をしつつ印刷会社勤務。イギリス留学を経て、外為の世界へ。
東京~ロンドン~シンガポールの外国為替市場で通貨オプションの取引に従事。
CFP・宅建取得,そして税理士へ。
住宅ローンアドバイザー。

趣味:ドラム、落語、刺繍、ウォーキング、読書、最近囲碁も始めました。

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